13星座占い

13星座占い

13星座占い, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=1714521 / CC BY SA 3.0

#占星術
13星座の記号 13星座占い(13せいざうらない)とは、西洋占星術を簡略化した占いの一種で、12星座占いから発展したものである。
天文学における星座は時代とともに変革があり、1928年の国際天文学連合(IAU)により現在の88星座が定められ、すべての星座は赤経・赤緯の線に沿った境界線で区切られて、各星座の範囲を厳密に決められた。
このことを考慮すると、各星座の天文学上での区域を太陽が移動する経路(天の黄道)には、さそり座といて座の間にへびつかい座の部分が存在しており、また太陽が各星座の区域を通過する期間は星座によってまちまちである。
13星座占いは、天文学者のジャクリーン・ミットン(Jacqueline Mitton)が「占星術での『星座』(サイン)の概念は天文学的にはおかしい。占星術を正しく行おうとするのなら歳差によるズレを修正して、さらに現在の天文学の星座区分で12星座以外に黄道上にある『へびつかい座』も入れるべきだ。」と指摘し、占星術家達を揶揄したことが始まりとされている。
ミットンがラジオで「12星座は誤りで本当は13星座が正しい」と述べ、現地の新聞で取り上げられ通信社の手で世界中のマスコミに配信されたことが発端だとする説もある。
占星学者のウォルター・バーグ(Walter Berg)は、1995年にミットンの発言を占星術に取り入れた13星座占いに関する本をイギリスおよび日本で出版した。
ミットンはバーグの著書に対して「占星術上の伝統的な『サイン』と、天文学者たちが実際に観測して利用している天球上の星座と太陽とが重なる位置は、約二千年前は一致していたが、現在の黄道には十三の星座がある。太陽の軌道は以前から『へびつかい座』を通過していたのに、伝統的な占星術の研究者からはなぜか無視されていた。この十三番目の星座は伝統的な占星術の枠組みを大きく変えるだろうと、占星術界に大きな波紋を投げかけている。」といった寄稿をしている。
同年、マーク矢崎が13星座占いに関する本を出版し、その後、1997年までに様々な著者による13星座占いに関する本が出版された。
同じ時期に13星座に関する本が出版されたことについて、アレクサンドリア木星王は、マーク矢崎がバーグの本を見ずに独創的にこんな13星座本を書いたことは信じがたい、誰が見てもバーグの本が日本で出版される情報が洩れてすぐさまコピー本を作ったということだろうと述べている。
13星座占いの概念はファイナルファンタジータクティクスやファイナルファンタジーIXといったファイナルファンタジーシリーズ、センチメンタルグラフティなど日本のポップカルチャーに影響を与えた。
ウォルター・バーグが13星座占いを唱える以前に日本で「13星座占い」を紹介した書物が出版されており、最初に13星座を唱えた人は不詳だという説もある。
植田訓央は、二十年前にラジオ大阪の星占いコーナーで「へびつかい座」はおろか全88星座や銀河系・超銀河系を使った占いをやっていた、13星座などケチなことをいわずもっと多くの星座を採用して星占いのボキャブラリーを増やしたらどうか、と述べている。
アレクサンドリア木星王は、13が欧米社会では忌み嫌われている不吉な数字であること、ウォルター・バーグの他の著書について少しでもお堅い占星学書や天文学書でも発見できれば正当に評価できるのにも関わらず探してみたが見当たらないこと、ある占い師がイギリスを旅行中に知り合った現地の占星家に13星座の真偽を聞いたところ「あればパーティ用のジョーク」と言われたことを指摘して批判している。
植田訓央は、バーグの「13星座占い」は、従来の12星座を拒絶・否定してかかるには若干なりとも占星学導入の重要な根拠を示されていなければならないのにそれがなされていないと述べ、また、マーク矢崎については、彼は13星座流行の提灯持ちの一人であり「13星座占星術」は13星座導入の根拠に乏しいものであったと述べている。
鏡リュウジは著書の中で、一頃騒がれた「十三星座」を日本のマスコミが「新しい星座が発見された」などと取り上げ、メディアで活躍している占星術家達の多くも「十三星座」に便乗してしまったことを少し残念に思う、と述べている。
従来の12星座占いとの混同を防ぐため、追加されたへびつかい座を除いた各星座に新をつけて表現される場合もある。
本項ではこれに従う。
星座によって期間が大幅に違っているが、これは、現在の各星座の天文学上での区域を太陽が移動する期間をそのまま星座の期間としているためで…

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